建築と建設の現場で生き生きと働く女性がたくさん増えること、そういう 女性と積極的に仕事をしたいと考える法人や個人が増えること、それが私の 願いです。
私が当校を立ち上げたのは、現場の意識を変えなければ、真の意味で建築 や建設の世界で女性の活躍はありえないと肌で感じてきたからです。北九州 の工務店の家に生まれた私は、子どもの頃から建設現場の大人たちに囲まれ て育ちました。それはよくも悪くも、男たちがつくりあげてきた伝統と慣習 の世界です。そこに風穴を開けていくことが、これからの現場には必要だと 感じています。それが多くの人の住まいや、商店やビルや、すなわち街を形 づくる建築を、豊かにしていくことだと信じるからです。
新しいことを始めるときはいつも、勇気がいります。しかし土を掘り起こ し、柱を立てる意志が建築の始まりであるように、同じ志を持つ方々と新た な地平を掘り起こしたいと思っています。
校長 籠田淳子